死にがいを求めて生きているの (中公文庫 あ 92-2) | 朝井 リョウ | Amazon
〝平成〟を生きる若者たちが背負った自滅と祈りの物語。
螺旋プロジェクトの平成時代編。
~ もくじ ~
1 白井友里子
2 前田一洋 前編
3 前田一洋 後編
4 坂本亜矢奈 前編
5 坂本亜矢奈 後編
6 安藤与志樹 前編
7 安藤与志樹 後編
8 弓削晃久 前編
9 弓削晃久 後編
10 南水智也
特別付録 本作と螺旋プロジェクトによせて
解説 清田隆之
~ なるほどな一文 ~
世の中が便利になるというのはつまり、効率や有用性、生産性がますます重要な物差しとして機能するということです。その中で人間だけが「ありのままでいい」という精神状態を保つというのは、実は相当の思考や胆力が求められる難しい営みだと思うんです。そのアンバランス感、都合のいい言葉で人間の一筋縄ではいかない精神を誤魔化してきたことのツケが、今、回ってきているのだと感じます。(P540)
~ もう一つなるほどな一文 ~
勝敗を決めないようになったのも、順位の発表を取り止めたことも、科学的なエビデンスを重視するようになったのも、政治的に正しい方向へ変化していくことも、それ自体はとても素晴らしいことだと思う。でも、そのあとに[※ただし、すべて自己責任で対応してください]という見えないただし書きをつけていたのが平成という時代の闇だったと、私には感じられてならない。(P545)
これで、、、2007年07月13日以降(5613日)、、、
読んだ本 1213冊 (1日平均0.22)
読んだページ 301169ページ(1日平均53ページ)
atasinti - 読書メーター
~ マイ関連エントリー ~(螺旋プロジェクト関連)
・シーソーモンスター (2022.11.13)
平成という時代をもっともうまく表現した作品なのではなかろうか。
海族と山族の対立を示す螺旋プロジェクトですが、この作品には表立った対立はでてこない。
でも、それだけに心の中の葛藤が際立っている作品だと思います。
しーゆー。
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