グロテスク 上 (文春文庫 き 19-9) | 桐野 夏生
名門女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。
「わたし」とユリコは日本人の母とスイス人の父の間に生まれた。母に似た凡庸な容姿の「わたし」に比べ、完璧な美少女の妹のユリコ。家族を嫌う「わたし」は受験しQ女子高に入り、そこで佐藤和恵たち級友と、一見平穏な日々を送っていた。ところが両親と共にスイスに行ったユリコが、母の自殺により「帰国子女」として学園に転校してくる。悪魔的な美貌を持つニンフォマニアのユリコ、競争心をむき出しにし、孤立する途中入学組の和恵。「わたし」は二人を激しく憎み、陥れようとする...
~ もくじ ~
第一章 子供想像図
第二章 裸子植物群
第三章 生まれついての娼婦―<ユリコの手記>
第四章 愛なき世界
~ なるほどな一文 ~
「あなた、怪物って見たことある?」
和恵は不揃いの眉を上げて、不審な顔をしました。
「怪物って?」
「人間じゃない人たちよ」
「天才ってこと?」
わたしは言葉を吞み込みました。天才だけでは済まないのです。怪物とは、何かを歪ませて成長し続けて、その歪んだものが大きくなり過ぎた人のことなのです。(P309)
これで、、、2007年07月13日以降(6300日)、、、
読んだ本 1347冊 (1日平均0.21冊)
読んだページ 345816ページ(1日平均54ページ)
atasinti - 読書メーター
外見からはわからない、女性の心の中のドロドロを描いた作品。
でも、グロテスクと呼ぶほどではない気がします。
あぁ、これからですね。
そういえば、娼婦という生き方しかできなかった妹と、昼はOL,夜は娼婦をしていた級友がなぜ殺されたのかもまだわからないですものね。
ということで、次は下巻へ。
しーゆー。
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